美しい建築を確かな技術力で実現します
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インタビュー掲載/’18.2月

Post Series: コラム執筆・インタビュー

注目のPeople_記事P1

ご縁あって、2018年当時九州で多くの方に知られていたメディア(アヴァンティ)から「2018年注目のPeople」としてインタビューをしていただきました。

最後に受けた質問で答えた「座右の銘」は
”本気でやると道は拓ける”

もちろん悔しいことも辛いことも経験してきていますが、どんな経験も前向きのパワーに変換して進むことが私の信念です。

移り住んだ九州で独立開業。
大人も子供もわくわくする建築を設計していきたい。

感性豊かで細やかなデザインワークで、上質な空間を創造する建築家・佐藤真紀さん。前職の大手設計事務所では、関わったすべてのプロジェクトで受賞歴があり、雑誌掲載もされるほど。

そんな彼女が新たなスタートを切ったのがここ九州。
これからの展望や仕事に対する想いなどを伺った。

 

―佐藤さんの建築の特徴や、大切にしていることを教えてください。

地域の文化を理解した上で実現する、自然環境と文化の調和したデザイン性の高い空間が特徴です。

植物やアート、色彩も取り入れ、上質で安らぐ空間づくりを大切にしています。

前職で建築設計とインテリアデザイン監修を担当した研修所がオープンしたとき、訪れた方から「この空間は人に力を与えてくれる」「癒される空間ですね」と言っていただきました。すごくうれしかったです。

美しいデザインであるとともに、人が癒される空間を実現することで、周囲の環境や人と人との関係に良い変化が起き、その地域の可能性が広がっていく建築でありたいと思っています。

また、クライアントと“FUN(楽しみ)”を共有することを大切にしています。

建物が完成するまでの過程も楽しめて、できた後も長く地域で愛される。

建築は街全体を盛り上げるプロジェクトです。

その地域特有の素材や職人さんの持つ高い技術を、積極的に取り入れた上でかっこいい建築をつくり、それらが街の風景の中で生き続けられるようにしていきたいですね。

建築単体ではなく、都市や街全体との関係性から土地を読み解き提案することも大事にしています。

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―今までどんな建築を手掛けましたか。

大手組織設計事務所に18年間勤め、教育施設(大学・保育園)、企業の研修所、住宅、オフィスビルなどを担当しました。

手掛けたプロジェクトすべてに語りつくせない思い出がありますが、最も印象深いのは新潟県の長岡造形大学第3アトリエ棟です。

デザインを学ぶ芸術系の大学のアトリエ棟で、学生にとっての製作の場としてだけでなく、講義や展示の場となる空間と、市民が使える工房が求められました。

3つの部屋をつなげたアトリエユニットをつくり、建物中心の吹き抜けを挟んで半階ずらして配置。開放的で全体がつながり合う空間を設計しました。

吹き抜けに面した廊下は、1階から3階まで一筆書きで繋がっていて展示スペースにもなります。

完成後は「こどもものづくり大学校」としても継続的に使われており、学生から子供まで幅広く利用頂いていることに、やった甲斐があったなと。

今後も地元から末永く愛される施設であって欲しいと願っています。

建築の過程を振り返ると、提案はすぐに受け入れてもらえましたが、大雪や寒さの影響もあり、竣工までは時間との闘いでした。

途中、アクシデントが起こり明け方まで作業をしたこともあります。

宿泊先に帰ろうとしたら、膝上まで雪が積もっていて大変でした。

過ぎてしまえば、それも楽しい思い出ですね。

キャンパスの雪景色

当時の学長は女性で、建築業界で女性がやっていく大変さを理解されている方でした。

「頑張んなさいよ」と何度も叱咤激励していただき、ありがたかったです。

また理事長からは、お礼の色紙をいただきました。できた建物を見て詠んだ句が書かれています。今でも私の宝物です。

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―なぜ九州で独立開業されたのですか。

大学時代から今までひたすら建築に没頭する日々だったのですが、夫の転勤が決まったときに、改めて自分の今後の生き方と心の中にあった建築を始めた目的と向き合いました。

一年近く悩んで出した結論が、握りしめていたものを一旦全て手放し退職してとりあえずついていくことと、大好きな建築は続けるということでした。

引っ越ししてから創業するまでの間は、まず九州という土地を知ろうと思い色々な場所に出かけました。

出かけた先で出会った方々は、皆さんとても優しくて温かくて、徐々にここでならやっていける!という気持ちが固まってきました。

私は自分の力で誰かの役に立つこと、それが自分の好きなことでもある、という状態が一番幸せです。自分が本当に大切にしたいことを貫き、楽しく仕事をしていこうと、思い切って創業を決めました。

―これからのビジョンや、やりたいことを教えてください。

自分が身につけてきたスキルと感性をより磨き上げながら、ひとつひとつ丁寧に、皆さんに喜んでもらえる仕事を積み重ねていきたいです。

デザインが良いだけではなく、
老若男女が行ってみたくなるようなワクワク感が地域に新たな活力を与えると同時に、
その地域の歴史や文化から生まれた特徴も取り入れることで自然と受け入れられる。

そんな空間を提案していきたいと思っています。

具体的には多くの人々が集う場となる道の駅や駅舎、幼稚園やクリニックなども手がけていきたいですね。