材料とディテールと
Post Series: 小さなアトリエを持つ邸宅
- 1.小さなアトリエを持つ邸宅 (夫婦で在宅ワークが出来る家)
- 2.材料を選ぶ
- 3.材料とディテールと
- 4.スケジュールの目安(リノベの場合)
- 5.現場の様子1
- 6.現場の様子2
- 7.多孔質なパウダールーム
- 8.「小さなアトリエを持つ邸宅」竣工
今回は素材使いと同時に進める、ディテール(細部の)検討と設計期間についてのお話です。
多くの場合、設計がスタートした初期は、
1/1000や1/500から(住宅などの小さな規模だと1/100での検討から)始め、
そして、1/50、1/20と徐々にスケールを大きくしていきます。
デザイン上重要な箇所や納まりの難しい箇所は、
最終的には1/5や1/3の施工図レベル(工事でそのまま使えるレベル)で表現します。
”納まり”とは、部材や素材の組み上がり方のことです。
例えば、右の図はアトリエに使う建具(ガラスの引き戸)を表現しています。
1/5の縮尺で書いています。
CADだけではなく、こうして、手で書いて考えながら図面にしていくこともあります。
そこまでして初めて最終的に出来上がったものと、イメージしていたものが一致する下地が出来ます。
仕様書と共にこれら詳細図(ディテール)は、施工者へ必要な性能とデザインの意思を伝えるものとなり最終的にはお客様へ提供する建築の質に直結します。
仕様書については、また別の機会にお伝えしていきますが、
これらは竣工後何年か経ってメンテナンスを行う際の大事な「カルテ」としても活用します。
図面にするのが、この仕事のいちばんの難所で神経も使う大変な作業でもあり
時間もかかるので規模に応じた適正な設計期間を、きちんと頂く方針にしています。
今回は、ディテール検討の紹介と設計期間についてのお話でした。
設計期間についてのご質問・ご相談もお気軽にどうぞ♪