小さなアトリエを持つ邸宅 (夫婦で在宅ワークが出来る家)
Post Series: 小さなアトリエを持つ邸宅
- 1.小さなアトリエを持つ邸宅 (夫婦で在宅ワークが出来る家)
- 2.材料を選ぶ
- 3.材料とディテールと
- 4.スケジュールの目安(リノベの場合)
- 5.現場の様子1
- 6.現場の様子2
- 7.多孔質なパウダールーム
- 8.「小さなアトリエを持つ邸宅」竣工
プロジェクト名 | 小さなアトリエを持つ邸宅 | |
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種 別 | フルリノベーション/企画及び設計監理 | |
期 間 | 2018-2019(本体建物:1983年竣工) | |
所在地 | 福岡県 | |
用 途 | 住宅 | |
規 模 | 4階/地上6階建 | |
構 造 | RC造 | |
面 積 | 敷地面積 | 1178.92㎡ |
延べ床面積 | 75.18㎡(壁内面での登記面積)/2756.80㎡ | |
写真撮影 | 佐藤真紀、uruphoto |
コンセプト
計画地は歴史ある長崎街道沿いにあり、リビングから外を眺めると立派な松並木が一年を通して目に入ります。
この立地条件で、夫婦それぞれが在宅ワークが出来る家、そして
光と風だけではなく、この緑の気配をも家のどこにいても感じられる空間を実現しました。
家の中央にあるパウダールーム(洗面所)は既存のものとほぼ同じ場所でありながら、
視線の抜けと浮遊感のあるボックスとして新たにデザインすることにより
古いマンションでは暗くなりがちな入り口に近い部屋にも、光と風が導かれています。
もちろんパウダールームにも風が通り抜けていきます。
この入り口に近い部屋は、アトリエとして。
そしてリビングに隣接するスペースは、書斎として。
この家には、夫婦それぞれの仕事場所があります。
アトリエは壁で囲うのではなく引き戸により空間を仕切り、
閉じることも開くこともできる曖昧な空間として設計しました。
アトリエとリビングの間は使い方に応じて、セキュリティを分けられるよう設計することで、
アトリエは創作活動の空間としてだけではなく、
安心して人を招いて講座や展示会を開いたり打ち合わせをするなど、
現代の縁側空間として様々なコミュニケーションの場となっていきます。
手に職を持つ人が職住一体空間としてもこの邸宅を活用できるよう考えました。