知る人ぞ知る半六邸
半六邸は、お屋敷と庭園が改修されて近年一般公開されました。
ミツカンミュージアムから酒の博物館、その先の赤レンガ建物へと続く道の途中にあることもあって今後もより一層活用が期待される場所でもあります。
私が最初に半六邸に訪れたのは、村井修さんという建築写真家の方が、展示会場として使ったときでした。
上の写真は夜間に行われていたスライド会で、中央付近に写っているのがご本人の村井さんです。
村井修さんは丹下健三さん設計の、東京カテドラルや代々木体育館の写真を撮った事でも知られている方です。10年ほど前に、東京の庭園美術館で建築写真展が開催され村井さんの写真もそこにありました。
ご縁でお誘い頂いた茶会で初めてご本人とお話したのですが、そのときに数年後に開催を考えている半田での写真展のことを話して頂いたのです。
スライド会当日、秋の寒空の中1時間半以上も撮影時の情景が目に浮かぶような熱のこもった話を聞かせて頂きました。
運河側から入ると奥まっていてとても分かりにくいのですが、奥に半六サロンがあります。
窓から見える庭は昔から知っているような感じの、整いすぎていないほっとする雰囲気で、暖かい飲み物を頂きながらゆっくり話をするには良い場所です。
私も帰郷した際には利用させてもらっています。
(チーズケーキが美味しいです)
手前はお食事もできるおとうふ工房いしかわです。
(下の写真左側がおとうふ工房いしかわ、右側が半六サロン。)
本店が高浜にあるお店ですが、この半田の運河沿いの景色を気に入りお店を出したとのこと。
メニューの中では私は、揚げ出し豆腐が好きです。
ちなみに、私はおとうふ工房のことは社長の著書を新宿の本屋で立ち読みして知っていました。表紙に書かれた「とうふを売るな。情熱を売れ」という言葉にひかれて、手に取ったのです。
その新書が出されて目にしたのが2016年の6月で、私が初めて半六邸に行ったのが2016年の10月なのでこれまた不思議なご縁です。
ずっと半田に住んでいても意外と知らない人も多い場所。
でも、半田の記憶に残る景観をつくっている場所の一つ。
だからこそ引っ越しして半田に来た人にとっても、自分の故郷と感じられるポテンシャルを持っているそんな場所です。