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福岡で篠田桃紅作品に出会えた

2月のある日、たまたま篠田桃紅展が天神三越で開催されているのを見つけて立ち寄りました。
実物の作品に出会えたのは、10年以上ぶりかもしれません。
篠田作品に出会うのも、アートにどっぷり浸かる時間も久しぶりでした。
およそ150点の圧巻の展示内容でした。

主催されているギャラリーの方から聞いた話ですと、書道界でも名を成した後、文字を崩したスタイルを発表した途端に当時の日本では強烈な批判を受けてた事で外に可能性を求めてNYへ渡り、そこで墨を用いた現代アート・抽象画として高く評価された経緯があるそうです。

建築家に好まれる作品との事で、私自身もセレクトして自分が設計した空間に飾って頂いたことがあります。少し照度を落とした暗めの空間で、とても素晴らしく映えるのです。
私としては、銀泥や金泥を墨のように使うことや、銀やプラチナの背景に墨を重ねることで生まれる作品そのものが好きです。

繊細なバランスの美しさと、本物の素材を自由自在に作品に昇華している魅力というのでしょうか。
かっこいいです。
実は、歴史的建造物のふすま絵などでも、銀や金を用いて同じ手法で描かれている絵があります。
篠田桃紅作品は、現代の空間にも、和でも洋でも合うのが独特の魅力です。

是非、実物を見て頂きたいです。

気になった「光明」というタイトルの作品。